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【Web集客に使う】持続化補助金でHP/EC/SEOはどこまで対象?行政書士が“通る組み立て”を解説

【Web集客に使う】持続化補助金でHP/EC/SEOはどこまで対象?行政書士が“通る組み立て”を解説
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【Web集客に使う】持続化補助金でHP/EC/SEOはどこまで対象?行政書士が“通る組み立て”を解説

補助対象の線引き、落ちやすい典型パターン、審査でも実績報告でもブレにくい「通る組み立て方」を実務目線で整理します。

【2026年3月23日更新】

この記事では、小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)を使って、ホームページ制作、ECサイト構築、SEO対策、ネット広告などのWeb集客を進めたい方向けに、どこまでが補助対象になり得るのか、どこからが対象外になりやすいのか、そして審査でも実績報告でもブレにくい「通る組み立て方」を、実務目線で整理します。Web施策は同じ内容でも、見積の切り方と計画書の書き方次第で通りやすさが変わります。最後に、提出前に確認できるチェックリストと、計画にそのまま使える文章テンプレも付けました。

1. まず結論 Webは使えるが、線引きがある。上限と対象外を先に押さえる

1.1 ウェブサイト関連費には上限ルールがある

持続化補助金でWeb施策を入れる場合、経費区分として「ウェブサイト関連費」で整理します。ただし、ウェブサイト関連費は補助金交付申請額の1/4(最大50万円)が上限という考え方が示されています。

このルールのせいで、Web施策を盛り込みすぎると計画全体のバランスが崩れ、審査でも「Webだけの申請に見える」構成になりやすい点が落とし穴です(ウェブサイト関連費のみの申請はできない旨もFAQで整理されています)。

1.2 交付決定前の発注・支払いはリスクになりやすい

補助金は原則として後払いで、採択された時点ではなく交付決定後に補助事業を進める前提で段取りを組む必要があります。ここを誤ると、せっかくのWeb制作が精算で認められないリスクが出ます。制度の最新情報は、まず中小企業庁の公募案内から確認するのが安全です。

1.3 Webは「何を作るか」より「何を売るために、どう効くか」が問われる

Web施策は見た目が派手なので、計画が「サイトを作ります」で止まりがちです。しかし審査では、販路開拓のストーリーが通っているか、投資が課題に対して合理的か、成果が測れるかが見られます。Webは手段です。手段を目的化させない組み立てが重要です。

2. どこまで対象?HP/EC/SEO/広告を「成果物」で切り分ける

2.1 HP(ホームページ)で対象になりやすい範囲

対象になりやすいのは、販路開拓に直結する成果物が明確なものです。例としては次のように整理すると説明が通りやすくなります。

  • 新規制作(コーポレートではなく集客導線が主目的)
    サービスページ、事例ページ、料金ページ、よくある質問、問い合わせフォーム、予約導線、地図・アクセス導線など
  • LP(ランディングページ)制作
    広告やSEOで集客したユーザーを、問い合わせや予約へ誘導する1枚のページ
  • 写真撮影・画像制作(販促目的が明確な場合)
    商品撮影、店舗撮影、施術や作業の写真、導入事例の写真など(成果物として納品される形にする)

ポイントは、ページ数や構成要素を具体化し、見積と一致させることです。

2.2 EC(ネット販売)で対象になりやすい範囲

ECは持続化と相性が良いテーマですが、ここも「成果物」で切ると通りやすくなります。

  • ECサイト構築(Shopify等の構築、テンプレ設定、決済・配送設定)
  • 商品登録(登録点数が明確、SKUやバリエーション込みで明細化)
  • 商品ページ整備(説明文、写真、FAQ、レビュー導線、関連商品導線)
  • 購入導線の整備(カート周り、チェックアウト、サンクスページ、計測設定)
  • 販促導線(クーポン、セット販売、定期購入の説明ページなど)

ECは制作が遅れやすいので、補助事業期間内に公開・運用開始できる工程を最初から組むのが大切です。

2.3 SEOで対象になりやすい範囲

SEOは「やること」が曖昧だと一気に弱くなります。通る書き方は、次のように作業を具体化することです。

  • キーワード設計(狙う検索語とページの対応表を作る)
  • ページ制作(サービスページ、地域ページ、事例ページ、コラムなど本数を明示)
  • 内部対策(タイトル、見出し、内部リンク、構造化、表示速度対策など)
  • 計測設定(アクセス解析、検索データの確認、コンバージョン設定)
  • 成果指標(自然検索流入、指名検索、問い合わせ件数、CVRなど)

「SEO対策一式」ではなく、「何を何本作り、何を直し、どう測るか」が言い切れるほど強くなります。

2.4 ネット広告で対象になりやすい範囲

ネット広告は扱いが繊細になりやすい領域です。安全なのは、広告そのものだけでなく、計測・導線・LPとセットで「販路開拓の実行計画」として整理することです。

例:LP制作+計測設定+広告配信(期間、媒体、配信設計、ターゲット)+改善の見方(週次でKPIを見る)

このように、成果指標と改善の回し方まで書けると「投資の合理性」が伝わります。

▶ 関連記事:持続化補助金で使える経費・使えない経費

3. 対象外になりやすいもの Webで落ちる典型パターン

Web施策は、対象になりそうに見えて実は対象外になりやすい支出が混ざりがちです。次のパターンは特に注意が必要です。

3.1 コンサル・助言のみで成果物が曖昧

「アドバイス」「コンサル」「運用支援」など、成果物が曖昧な費用はリスクが上がります。もし外部支援を入れるなら、成果物(ページ、記事、撮影、設定、登録作業など)に分解し、納品物が明確な形で見積を作るのが基本です。

3.2 「一式」「諸経費」だらけの見積

審査でも採択後でも苦しくなる典型です。Web制作会社に「内訳を分けてください」と依頼し、成果物ベース(ページ数、本数、点数、作業範囲)で明細化してもらいましょう。

3.3 補助事業期間内に公開されない

制作が遅れると、精算段階で説明が苦しくなります。特にECや決済連携、ドメイン移管などは遅れがちなので、公開日をゴールに置いた工程表が必須です。

3.4 事業システム開発に寄りすぎる

会員管理、顧客管理、業務システム、アプリ開発の色が濃くなると、販路開拓の枠から外れて見えることがあります。もし予約や会員機能を入れる場合は、「販路開拓のための導線として必要」な範囲に留め、目的と成果物を明確にしましょう。業務効率化が主目的なら、別制度(IT導入等)の検討も視野に入ります。

4. “通る組み立て”はここで決まる 計画書の型

4.1 型は、課題→ターゲット→打ち手→成果指標→体制・工程

Web施策は、この順番で書くと説得力が出ます。

  • 課題(事実と数字)
  • ターゲット(誰に売るか、どこで売るか)
  • 打ち手(Webで何を作り、どう導くか)
  • 成果指標(どう良くなったと判断するか)
  • 体制と工程(誰が、いつ、何をやって公開するか)

4.2 課題の書き方例(コピペ用)

例1 来店型

現状は紹介・リピーター依存で、新規問い合わせが月3件程度に留まっている。検索してもサービス内容や料金が分かりづらく、比較検討の段階で離脱していると考えられる。

例2 EC型

ECはあるが商品ページが不足し、商品説明も薄いため回遊されていない。指名検索以外の流入が少なく、新規獲得の導線が弱い。

例3 BtoB型

法人向けの提供実績はあるが、Web上に事例が少なく、問い合わせが「紹介待ち」になっている。検討企業が安心できる材料(実績、体制、費用感)が不足している。

4.3 打ち手の書き方は「施策・成果物・KPI」の3点セット

施策:サービスページ整備と問い合わせ導線の改善

成果物:サービスページ3本、事例ページ10本、料金ページ、フォーム改善

KPI:問い合わせ 月3件→月10件、CVR改善

施策:SEO(地域名+サービス)で新規流入を獲得

成果物:地域ページ5本、コラム10本、内部リンク設計、構造化、計測設定

KPI:自然検索流入、指名検索、問い合わせ件数

施策:ECの購買導線を整備

成果物:商品登録50点、商品ページ改善、決済・配送設定、レビュー導線

KPI:購入件数、客単価、カゴ落ち率

▶ 関連記事:採択される事業計画書の書き方

5. 予算設計のポイント 1/4ルールと50万円上限から逆算する

5.1 計算ミスを防ぐための考え方

ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の1/4(最大50万円)が上限です。

このため、Webを厚くしたい場合でも、補助金申請額全体とのバランスを取る必要があります。

5.2 具体例(補助金額から逆算)

補助金申請額が50万円の場合

ウェブサイト関連費として計上できる補助金額は最大12.5万円まで(1/4)

この場合、Webは「LP1本+フォーム改善」など、範囲を絞って成果を出す設計が現実的です。

補助金申請額が200万円の場合

1/4は50万円ですが、上限も50万円なのでウェブサイト関連費の補助金額は最大50万円に到達します。

この場合、EC構築や商品登録、SEO記事作成なども組み込みやすくなります。

6. スケジュールの注意点 Webは遅れる。だから工程表を先に作る

6.1 実務で遅れがちなポイント

  • 写真撮影の日程確保
  • 原稿(サービス説明、商品説明、FAQ)の準備
  • ECの決済審査や配送設定
  • ドメイン、サーバー、メール設定
  • 公開前のチェック(スマホ最適化、フォーム通知、計測タグ)

6.2 工程表の書き方(例)

  • 1週目 要件整理、ページ構成決定、撮影手配
  • 2週目 原稿作成、デザイン着手、商品登録の準備
  • 3週目 実装、フォーム・計測設定、商品登録
  • 4週目 テスト、修正、公開
  • 5週目 SEO内部調整、改善、運用開始

このように、公開をゴールに置いて逆算すると、精算でも説明が通りやすくなります。

7. 見積の作り方 通る見積は「成果物の一覧」になっている

7.1 見積の明細例(通りやすい形)

  • LP制作 1本(構成、デザイン、実装)
  • サービスページ制作 3本
  • 事例ページ制作 10本
  • 商品登録 50点(バリエーション込み)
  • 写真撮影 1回(商品10点、店舗撮影)
  • 計測設定(アクセス解析、コンバージョン設定)
  • SEO内部施策(タイトル改善、構造化、内部リンク設計)

7.2 避けたい表現

  • Web制作一式
  • SEO対策一式
  • 運用支援一式
  • 諸経費

この表現が多いほど、説明が弱くなります。

8. 提出前チェックリスト ここだけは必ず確認

8.1 上限と構成

  • ウェブサイト関連費が補助金申請額の1/4以内、かつ最大50万円以内になっている
  • ウェブサイト関連費だけの申請になっていない
  • Web以外の販路開拓(広報、展示会、新商品開発など)とセットで計画が組めている

8.2 成果物とKPI

  • 成果物の数(ページ数、記事本数、商品点数)が明確
  • KPIが明確(問い合わせ、予約、購入、流入、CVRなど)
  • 課題と打ち手がつながっている(なぜそれをやるのかが説明できる)

8.3 工程と公開

  • 補助事業期間内に公開・運用開始できる工程になっている
  • 写真や原稿の準備が工程に含まれている
  • 遅れやすい箇所(決済、設定、審査)のバッファがある

▶ 関連記事:持続化補助金の実績報告・精算手続き

9. 計画にそのまま使える文章テンプレ(Web施策パート)

9.1 目的(販路開拓)

本補助事業では、Web上でサービス内容と実績を分かりやすく提示し、検索流入および広告流入を問い合わせ・予約につなげる導線を整備する。これにより、新規問い合わせ数の増加と成約率の改善を図る。

9.2 施策と成果物

具体的には、サービスページの新設(3本)、事例ページの追加(10本)、料金・FAQページの整備、問い合わせフォームの改善を行う。併せて、アクセス解析とコンバージョン計測を設定し、改善サイクルを回す。

9.3 成果指標

成果指標として、月間問い合わせ数を現状の月3件から月10件に引き上げることを目標とする。補助事業期間内にページ公開まで完了し、公開後はアクセス解析により流入と問い合わせの関係を検証する。

10. まとめ Webは強い武器。ルールに合わせて「言語化」すれば通りやすい

持続化補助金でWeb集客を進める場合、HP、EC、SEO、ネット広告など、販路開拓に直結する施策は十分に組み込めます。一方で、ウェブサイト関連費には補助金申請額の1/4(最大50万円)の上限があり、ウェブサイト関連費だけの申請はできないというルールが明示されています。

だからこそ、通る組み立ての核心は、何を作るかではなく、誰に何を売るために、どの成果物を、どの指標で改善するのかを、計画書と見積で同じ言葉で説明することです。これが揃うと、審査でも採択後の手続でもブレが減り、採択確度と実行スピードの両方が上がります。

なないろバックオフィスでは、小規模事業者持続化補助金の事業計画書(様式2)の作成から、経費明細(様式3)の整理、採択後の実績報告まで、行政書士2名体制でサポートしています。 飲食・小売・サービス業・建設業など幅広い業種の支援実績があり、Webサイト制作から機械装置導入まで多様な補助事業に対応しています。 お困りの際は、お問い合わせフォームLINEメールよりお気軽にご相談ください。

この記事の執筆者

藤原 七海
行政書士藤原 七海

コンサルティングファームで約8年の勤務経験。
業務改善・DX推進の実務経験を活かし、説得力のある計画づくりを丁寧に伴走します。

行政書士PMP応用情報技術者

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